子ども達に寄り添うって?

「ねぇ、今日は何するの?」子ども達が入ってくるなり、聞いてくる。

「今日は何を描いてもいいし、何を使ってもいいことにしよう」

「やったぁ」

「だけど、約束ね。画用紙は一枚だけ。もう一枚ちょうだいは無しだよ」

そんな約束をして、あるクラスで試みてみた。全員ではないがなんとなく煮詰まってる子が多いなと感じたからだ。

中々気持ちが乗れなかったリ・ 学校や友達関係・きょうだいや親子関係・わけがわからないが、なんとなくイライラしてたりするのが伝わってくる。なんとか子どもたちの心を解放できたらと。そんな思いで試みた日でした。

 

 

描く、描く、描く。楽しそうに。だがある程度描き終わったら「これでおしまい」という。

うーん、おしい、おしい。もう少し周囲を描き込んだりしたら、きっと素敵になるだろうなと思うが、そこはじっと我慢。

「先生、好きにしていいって言ったじゃん」と矢が飛んでくるのはわかっているから。

子ども達の様子を見ていると、絵の完成には程遠いが、描きながらいつもより素直に学校や友達関係、その他嫌なことを話し始める。イライラが少しずつ鎮まっていくように見える。

家にもって帰るという子もいる。絵は基本的に預かるが、それもOK ・OK 。

 

後日、中学生クラスの子が床にごろりと寝そべった。

「ここはいいなぁ、開放的で」と言いながら、気持ちよさそうにコックリ、コックリ。しばらくして起き上がり、筆運びもスイスイ。

わかるなぁ、その気持ち。私も時々疲れきるとごろりと横になり暫く目をつむる。その後の仕事が進むこと、すすむこと。

 

子ども達に寄り添うのは本当に難しい。何年もこの仕事に携わっていながら、答えのない世界を感じる。

寄り添うとはなんでも受け入れる、うーん、ちょっと違うな、

居心地の良さを作る、うーん、これもいまいち、

もしかしたらそこにいるだけで安心できる場所。

そんなことを思ったりして立ち止まる。

 

暑くなりました。

子ども達に水筒を持たせてください。

熱中症にご用心!