様々な視点

この日のテーマはまず和紙を好きなように折って、水で溶いた絵の具の中に浸し和紙を染める。

 

大好きなみずのり遊び。みんな大好き、中にはしばらく手を出さない子もいたっけね。でもやりだしたら止まらない。あちこちからもっともっと欲しいという大合唱。

 


その上に染めた和紙をはがして貼っていく。余った空間には絵具をぬってね。

こんなに素敵になったよ。

 

もうすぐお節句なので、その上にこいのぼりの絵を墨で描くことにした。

★これはこいのぼりの瀧登りだよ。うーん、迫力満点!(小3)

★ぼくのはね、キラキラ星の国にいるんだよ。金の絵の具をペタペタぬって楽しそう(小1)

 

中々迫力満点と眺めていたら、アシスタントのK君から「先生」と呼び止められた。

「墨で描くのって、この紙の上に描くの難しいと思うよ」

「そうかなぁ、じゃぁ君はどうしたらいいと思う?」

「他の紙に描いて貼るとか」

「ふんふん、それじゃ君、小さな画用紙にこいのぼり描いてみて」
そんなわけで、K君が試作品を描き始めたら、高校生の子達が「僕も描きたい」と集まって来た。いろいろなこいのぼりが出来ちゃった!

 

ところがところが、新高校生達は新しい学校生活、そして只今制作中の作品が終わりに近づいたり、煮詰まっていたりだからか、やけに楽しそうに描き、最後には下記の様にあちこちに貼って遊び始めた。そうだね、たまには羽目を外して遊びたいよね、その気持ちわかるなぁ。そんなわけでK君のアイデアが、遊びに変身し、高校生達の晴れ晴れした表情がとてもよかった。

翌日のクラスで早速K君のアイデアを取り入れてみた。

★ロボットがこいのぼりを食べてお腹の中にはいちゃった。和紙の模様はロボットに見えたようです。(小1)★お花見の絵です。和紙の色がピンクで素敵です(小3)

3才児のこいのぼりです。何匹いるかな。まるで桜の中で遊んでいるよう。かわいい!

 

様々な視点で少しだけ、いや、もっとかな、風穴が開いて日常が豊かに広がっていく事がある。

どんな言葉にも耳を傾けてみよう。思い込んでいた視点が広がっていく。

そんな事をしみじみ思った日々でした。次週もこの視点を続けてみます。

いや、もっと違った視点、アイデアがでるかもしれません。

 

急に初夏のような日々が続いています。

体がまだ慣れていません。熱中症にご用心!

皆様水分補給をお忘れなく。