子どもと読書

わたしの教室には、子ども達に自然に本を手にとってほしいという願いもあって、僅かだが児童書を本棚に並べてある。
その中で、人気NO1は「一年一組くろさわくんシリーズ(全26巻)後藤竜二作・ポプラ社刊 」
やんちゃで暴れん坊で、元気いっぱいのくろさわくん。時にはクラスのもてあまし者。
それでもどこか素直で憎めない。そんなくろさわくんの姿に読んでいて、子ども達は疑似体験をし、解放感を味わうのだろうか?それとも、くろさわくんに翻弄される語りの「ぼく」に共感するのだろうか?
くろさわくんは男女を問わず、四年生くらいまでの、こども達のヒーローだ。本の中には、こども達の心をワクワク、ドキドキしてくれる宝がいっぱい隠れている

















教室には、他にもいろいろな本がある。
「先生この本かして」と借りていく子。
「これ、わたしの好きな本、読んでみて」と、もってくる子。
「思いっきり泣ける本が読みたい。何かある?」と聞いてくる中学生。
読書離れと言われている時代、そんな子ども達の発言が嬉しい。
造形・絵画と共に、読書の楽しみを子ども達に手渡せたらと思う。




















「子ども達は誇り高い。生きのびろ、生きのびろ」と言い続け、常に子ども達のことを思い、考え、多数の児童書を世に出してきた後藤竜二氏が7月3日に急逝された。
わたしの恩師でもあった後藤竜二氏のご冥福を祈り、多くの人達に氏の偉業を伝えられたらと思う。


 後藤竜二著書
「天使は大地でいっぱいだ」
「野心あらためず・日高見国伝」第32回野間児童文芸賞

「おかあさんげんきですか(ポプラ社)」第12回日本絵本賞大賞、日本絵本読者賞。
他多数