子どもの目線

子ども達、特に幼児から低学年くらいまでは、描き方を特別教えないでほしいと常々思う。
何にもとらわれない感動して描いた時の、幼児のとらえ方に目を開かれる。
前回ご紹介した「みんなもモデルになって描いちゃった!」(5月21日・記)の方法を、他のクラスではマジックで試みてみた。
5歳A君の絵、一番最初に描いたのが左の人物・部分拡大図(モデルは飽きずにカルメンもどきをポーズしたわたし)
羽のような部分が顔かと思ったら手で、顔は中央の小さな部分だという。
手を前に突き出すようにしたポーズが、彼の目にこんな風に飛び込んだのだと思う。
                面白い!その観察力に感動! 

 

そして、二枚目、三枚目に従って人物らしくなっていく。
二枚目は一番右、中央が三番目に描いた絵。
切り取って一週前にA君が描いた砂浜に貝が並んだ絵に貼ってみた。
「みんな海に遊びに来たんだね」と彼は、ニコッと笑った。


★以前、中学生の時不登校になり、その頃、教室だけは顔を出していたBちゃんという子がいた。
現在は、りっぱに保母さんとして活躍している。
Bちゃんが大学生になって、ひょっこり訪ねてきたことがある。
「あたしさぁ、小学受験で塾に通わされて、そこでウサギをピンクでぬったら、ウサギの色は違うってそこの先生に直されてすごく傷ついた」と。
その年齢の時代にしか描けない絵がある。
その年齢だからこそ描ける絵がある。
そのことを大切にしたい!