こんな本を読みました!

酷暑と思っていたら、急に涼しくなったりまた来週は暑くなるとか、日替わりメニューの日々、皆様いかがお過ごしでしょうか?

久しぶりの本の紹介です。 

 

夜又神川・2021年1月・講談社

小学生高学年以上の子ども達・外側から見たら何処にでもいそうだが、彼等の心のうちは複雑だ。友達に対する 執着、羨望、嫉妬、羞恥、罪悪…そんな子ども達の心の闇の姿が過不足なく描かれている。教室のあの子の事、この子の事、またかつて生徒だった子達を思い浮かべながらこの本を読んだ。そして、その闇の向こうに必ず光が見える。

 

15歳、ぬけがら 2017年6月 講談社

貧困、ネグレクト(育児放棄)の親、小さな子達に対する目を覆いたくなるような虐待。その中で生きていかざるを得ない少年、少女達の事が、二ュースから流れてくる。この本は現実がリアルに迫ってくる。万引き、出会い系サイト、非行に手を染めそうになった時出会った学習支援塾「まなび~」そこで与えてくれたのはおいしいごはんと、頼りになる大人。貧困のすさまじさと居場所の大切さが胸に突き刺さる。

 

オイモはときどきいなくなる・2021年7月 福音館刊

オイモ、焼き芋でなく犬の名前だ。主人公3年生のモモコを通して、お姉ちゃんのみどり、両親、近所に住むステキなレオンさんとの日常がユーモラスに淡々と語られていく。上記二冊の本とは真逆だ。空気感、季節の香り、光の美しさ、子どもの無邪気な感受性、なんて牧歌的で暖かいのだろう。ラストにさりげなく語られる生と死が切ない。

読むというより味わいたくて、また読み返してみたくなる。

 

コロナ感染も中々減少しなく、家にいることの多い日々、心に響いたこのような本を読みました。お手にとって読んで頂ければ幸いです。